基本的には「ロンナイ」のある時にほかでのDJは断わっている。ただ、何事にも例外はある。この日もそうで、新宿ロフトで古い知り合いのミュージシャン?西村茂樹くんの往年のパンクバンド、THELOODSが一夜限りの復活&解散ライブを行なう、ということで彼からどうしてもDJをやってもらいたい、との要請で「オレでよければ」ということで引き受けた次第。

 この日のイベントには、ゆかりの多くのバンドが(例えば岩田くんのTHE STRUMMERSやうつみようこ姉さんや多士済々な顔ぶれ)集まり、ギッシリ満員の大盛況。

 ぼくも楽屋で色々な人たちと話をしたり、実に懐かしい雰囲気を堪能した。ニューエストの中川くんに奥野くん、クローラーのリョウタまでいたりで、THE LOODSの人脈の広さとその影響の大きさに、改めて感心したりして。

 彼らの作品は初期のいくつかしか知らないんだが、それより何より、西村くんのロックに対するこれまでの情熱の素晴らしさには、これまで幾度も感激してきた。そして、昨年、ついに過去の作品がリイシューされて、それが今回の再結成&解散ライブへと繋がったのだ。

 その『 ラウド・マシーン( Singles and Rarities 1982-1988』と題されたアルバムの帯コメに日本のエレ・ポップの元祖たるP-MODELの平沢進さんが書いた文章こそが、この作品の意味を見事に照射しているので、ここに紹介しよう。

「 このアルバムは、西村が生き生きと活動していた時代の作品で埋められている。彼を取り巻く人材や環境がますます脳死へと近づく後期作品は、収奪や文化破壊を繰り返すゴロツキ業界の利権が絡むゆえに収録が安易にできないことに加えて、それは疲弊した西村の足跡でしかない。あなたが80年代の妄想から何かを得られるというむなしい希望を抱き、西村とその仲間がどんな連中だったかを知ろうとするなら、このアルバムがあれば充分である。」

 まさに、言い得て妙。日本のバンド・ブームなどのにぎわいを冷徹な視線でチラ見をしつつ自らは独自の路線を開拓していった平沢さんならではのナマナマしい言である。

 いずれにしても、ぼくと西村くんとはそんなに親しい関係ではないかもしれないが、つまり互いを認める、という意味では「同志」というべきかもしれない。そんな彼と彼のバンドのライブでDJをやらせてもらうのは、ぼくにとっても大きな「イベント」だった。

 何の打ち合わせもなく、「好きに回して、オレたちを踊らせて下さいよ」と言われた結果、選んだのがこの曲たち。もちろん、自分なりに、彼らをリスペクトしイメージした上でのものだ。


THE LOODS
『 ラウド・マシーン( Singles and Rarities 1982-1988』


Solid Records CDSOL-1151

CDの解説にはよーく見ると、ツバキハウスのロンナイのことが話題になってます

大貫DJリスト@THE LOODS LIVE AT LOFT 3/9 ( FRI )

1-I Put A Spell On You / ALAN PRICE

2-I Feel Free / CREAM

3-Stone Free / JIMI HENDRIX

4-Break On Through / THE DOORS

5-Satisfaction / DEVO

6-Sex Drugs And Rock'n'Roll / IAN DURY

7-Gates Of The West / THE CLASH

8-ROckwrok / ULTRAVOX!

9-Elected / ALICE COOPER

10-I Got A Right / IGGY POP

11-Ace Of Spades / MOTORHEAD

大貫憲章 / KENSHO ONUKI