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或るレコード・ハンティングの日/大貫憲章
11日木曜日、ラジオ「ロンナイ」の収録のあと、時間が少しあったので、渋谷のHMVに出かけてみた。いつもはたいていタワーに行くのだけど、ココにはわずかながらアナログが置いてあるので、ナニかないかな〜ってな気分で足を運んだ。
そこで何枚かの7インチ・シングルを購入した。で、それらの一部を簡単に紹介してみようってことです。決してレコード・レビューとかじゃなく雑感ですから、まぁ、それでもこういうモノを購入する方がいたら参考になれば。
まずは、一番気になったのがイギリスの3人組、ALABAMA3の昨年リリースした「Hello
I'm Johnny
Cash」。これは彼らの今のところ一番新しいアルバムからのシングルなんだが、聴きたかったのはタイトル曲ではなく、B面の方、ナンシー・シナトラのヒットでお馴染みの「にくい貴方」のカバー。前から、面白いとは周りから聞いていたが、確かに変わったアレンジだにゃ〜。Feat.SALENA
SALIVAというクレジット通り、いきなり彼女のなまめいた「アハ、アハン」という溜め息ボイスが耳に飛び込む。
作りはシンプルな打ち込みで、メロはボーカルが先導するような感じで、脱力感満点。ラップというよりトーキング・ボイスだね。フワフワしたダルいビートが魅力?早速翌日のワイヤーの「ロンナイ」でプレイしました。
次に気になったのが60年代のイギリスの奇怪なるサウンド・クリエーターとしてマニアも多い、JOE
MEEKの手がけたアーティスト4組をまとめたEP。ジョー・ミークと言えば、やはりJOHN
LEYTONのヒット「Johnny Remember Me
」であり、エレキ・インストの古典THE
TORNADOSの「Telstar」。ガレージライクでありながら、あの時代ならではの「Wall
Of
Sound」風なエコーというかリバーブの効いたサウンドは、不思議に、今なお新鮮な響きを放つ。ほかにTHE
BLUE RONDOS, PAUL & RICHIE
&CRYIN'
SHAMESと、96年に発表された62年当時の、ジョー自身による「Telstar」のデモ・バージョンが聴けるのがミソ。けど、期待は禁物だな。何しろオクラ入りしていただけあって、コレは1分20秒の「鼻歌」です。
あとは、最近のお気に入りのひとつ、MORRISSEYの新作『RINGLEADER
OF THE TORMENTORS』からの最初のシングル「You Have
Killed
Me」。T・REXを育てたことで知られる超ベテランPのトニー・ビスコンティ独特のサウンド構えが、ラテン・タッチの曲調と見事にマッチ。ジョニー・マーも最近元気だし、ヨリは戻らないのかね?
ORDINARY
BOYSのシングルはコレもお目当てはB面。こないだもRAMONESの「KKK
Took My Baby
Away」をカバーしてたけど、今度は、今ワイヤーで配っているボクのサンプラーCDにも入っている、70年代UK
PUNKの一部では人気のRUTSの「Babylonユs
Burning」を、この前同様オリジナルに比較的忠実にカバーしている。でも、それならRUTSを聴いた方がいいよな。「KKK〜」ほどシックリ来なかった。ただ、そういう曲を今に再現する彼らの姿勢は好きだね。多分、今の彼らのファンはRUTSなんて知らないだろうから。
ADAM
GREENはカッチンがデビュー当初から押してて、今はなき「KENROCKS
NITE」でもよくOAしました。このシンガーの魅力は、全然現代的じゃないモードで、淡々と歌うこと、かな。少なくとも自分にはそう。素朴、シンプル。でもボーカルは案外男臭くてシブい。ストリングスのアレンジなんかも不思議なセンスだよね。ロビー・ウィリアムスとエルヴィスとジョニー・キャッシュとモリッシーがミックスしたみたいな・・。コレもB面の2曲のカバーがお目当てで、ひとつはBUDDY
HOLLYの「Crying,Waiting,Hoping」もうひとつがSAM
COOKEの「Cupid」。オリジナルも是非聴いてみて。
THE
LIKEは、実はラジオの「ロンナイ」のリスナーの方から教えてもらって知ったんだけど、国内盤出てました。何かセレブっぽいアメリカのお嬢さんたちのバンドなんだけど、見かけとサウンドの整合感のなさがイイのかな。バリバリのR&Rでもないし、でもいわゆる「歌もの」系でもない、言いようがない不思議なサウンドと歌詞。敢えてホメて言えばVELVETSにBANGLESを無理矢理混ぜました、みたいな。あくまで雰囲気です。ルックスはいいよ。けど、こういうのもガールズと呼んでいいのか?クリスタル・マイヤーズなんかよりはマシ。
で、最後は「いや〜、お久しぶりじゃない!」のBILLYCHILDISHの現在進行形のバンド、WILD
BILLY CHILDISH & THE CHATHAM
SINGERSなるトリオ。コレはタイトル曲がそのままアルバムのタイトルであり、つまり「Hevens
Journey」なんだけど、相変わらずの商売っ気の皆無な「我が道を行く」感がビシバシ伝わるのがサイコーです。音の作りも今まで通り。風呂場で歌ってるようなアナログなエコム処理や、楽器のシンプルな鳴り方とか、全然キャッチーじゃないメロディーや、とにかく、MILKSHAKESからTHEE
HEADCOATSとかのキャリアを経てソロ名義でやるようになった今日まで、ますます、ディープに自ら信じた音楽の旅をヨロヨロ歩くような彼の姿、生きざまがクール。ベースがジュリーで、ドラムはウルフ。ちなみにCHATHAMは彼のスタジオの名前でもあります。元GO
GO
3のトモエちゃんが仲良しみたいです。しかし、レコードの値段やっぱり高いよねー。昔はドーナツ盤とか言って気軽に買えたけど。昭和は遠くなりにけり。
大貫憲章/ KENSHO ONUKI 15 May
'06
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